H30.6.1号

ビジネスサポート通信

The Business Support Report 平成30年6月1日号

特例事業承継税制の改定・創設について

 平成30年度の税制改正において、非上場株式等の贈与及び相続等の際に納税猶予の適用を受けることが出来る制度(事業承継税制)が非常に利用しやすく、且つ有利に変更されました。但し今回の制度は、中小企業の抜本的な後継者対策のため、特例として特例承継計画の提出期間が、平成30年4月1日から5年間、贈与期間が平成30年1月1日から平成39年12月31日までの10年間の特例制度であるため注意が必要です。
旧来からの一般事業承継税制と特例制度の相違点は以下のとおりです。

① 現行の事業承継税制では、発行済議決権株式総数の3分の2までが対象株式でしたが今回の特例制度は全株式が対象となっています。
② 現行制度では、相続税の納税猶予の計算対象となるのは、株式の評価額の80%に相当する金額に対応する相続税額ですが、特例制度では、適応対象となる株式の評価額の100%に相当する金額に対応する相続税額です。
③ 現行制度では、贈与又は相続から5年間を事業継続期間として、雇用確保要件として5年平均80%の要件があり、それを満たさなければ都道府県知事の認定が取り消され、猶予税額の全額の納付が必要ですが、特例制度では、認定経営革新等支援機関の意見を記載した理由を記載した書類が提出された場合には、納税猶予の取り消しはなくなりました。
④ 現行制度では筆頭株主である先代経営者からの贈与に限られていますが、特例制度では、複数株主からの贈与についても対象とされています。
⑤ 後継者についても、現行制度は、適用対象となる筆頭株主である代表者に限られていますが、10%以上の議決権を有する複数(上位2~3名)の後継経営者が対象になります。
⑥ 今回の特例制度では、推定相続人以外の第三者である後継者に対しても相続時精算課税の適用が認められます。

但し、今回の特例制度は、平成30年4月1日から平成35年3月31日までに特例承継計画を都道府県知事に提出して初めて適用を受けることが出来ます。この計画書は、認定経営革新等支援機関の指導及び助言を受けた特例認定承継会社が作成した計画で、後継者、経営見通し等が記載されたものが必要です。詳細は、巡回監査担当者にお尋ねください。

マイナンバー導入に伴う戸籍法改正

 先月のビジネスサポート通信で、社会保険関係の手続きにおいてマイナンバーの記載のない届出書等について、再提出を求められることをお伝えしましたが、今度は法務省によって、利便性や行政事務の効率化などから、戸籍事務もマイナンバー制度の対象に加えるために、来年の通常国会への法案提出を目指すことが公表されました。
 本年5月1日現在,全国1896の市区町村のうち、1892の市区町村で戸籍事務の電算化が完了しているものの、戸籍情報システムがそれぞれ異なるため、市区町村間のネットワーク化はされておりません。そのため、戸籍謄本や戸籍抄本等の戸籍証明書の交付は、住所地ではなく戸籍の正本を管理する本籍地の市区町村のみでしか出来ないので、戸籍の届出(出生・死亡・婚姻)などで戸籍証明書が必要な利用者は、本籍地の市区町村で取得しなければならない現状があります。
 そこで、法務省は電算化された戸籍の副本を管理していることから、この戸籍情報とマイナンバーを紐付けし、「戸籍情報連携システム」としてネットワーク化を図りたい考えです。例えば、本籍地以外の市区町村での戸籍の届出や、他の行政機関での児童扶養手当事務、年金事務、旅券事務等で活用され、利用者が戸籍証明書を届出窓口に提出しなくても、マイナンバーを提示することでネットワークを通じて戸籍情報の確認が出来ることになります。
 利便性の向上の反面、漏洩問題や個人情報の管理の問題等色々言われている制度ですが、いよいよ政府も本気で制度の整備に動くようです。

平成30年度労働保険年度更新について

 平成30年度労働保険(労災保険・雇用保険)年度更新の手続きの時期が近づいております。手続期間は、毎年6月1日から7月10日までです。
 労働保険料は、会社が社員に支払った賃金総額に、事業の種類ごとに決められた保険料率を乗じて算出します。前年に見込みの賃金で算出した概算保険料と、実際に1年間に支払われた賃金により算出した確定保険料を精算し、同時に当年の概算の賃金で算出した概算保険料を申告し、納付します。
 平成30年度は雇用保険料率が据え置かれましたが、労災保険料率は、業務災害発生率を基に原則3年毎に見直されることになっており、平成30年度はその見直しのタイミングに当たりました。見直しの結果、54の業種のうち、引き下げとなる業種、据え置きとなる業種、引き上げとなる業種と業種により様々ですが、全体の平均では前回改定された平成27年度と比べ1,000分の0.2の引き下げとなっています。
 今年度は確定保険料の計算には旧労災保険料率を、概算保険料の計算には新労災保険料率を利用することになります。

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